先日、来て下さったクライアントの方がおっしゃるのです。
「人生は点じゃなくて線だって言うけど、今という一瞬一瞬を生きているのだから、
点だと思う。だから人生は今っていう点でしかない」ってね。
まあ確かに、人は「今」しか生きてはいないのだから「点」だよね。
彼女は、まだ20年しか生きていないから、そう思うのも頷ける。
新しいこと、新しい場所、新しい人、色んな初めてがいっぱいあって、
まだまだ人生は続いて、終わりなんてないような気さえする。
今、若い人で生きるのが苦しいと思っている人は、終わりの無い苦しみが
永遠に続くような気がして、自分の人生から目をそむけたくなったりもする。
「点」か~
私も若い頃は人生は「点」だと思っていた。
「今」しかなかった。
「今が苦しい」「今が辛い」「今が嫌だ」「今が不幸だ」
あれ? 私の若い頃って良いことは無かったんかい?
まあそれは置いといて、ほんとに未来のことなんて考えなかった。
けれどけれど、自分が半世紀以上を生きて来た今、思うのは、
「人生って線だったんだ」ってこと。
思い出す。
あんなこと、こんなこと、あれがあって、これがあって、
あの人と出会って、この人と別れて、傷ついて、傷つけて、
泣いて笑って怒って…
その時は、その瞬間なので、点でしかなかったのだけれど、
それらが全部繋がって、「線」になっていた。
あ~、なるほどそうなってたんだな~、
あ~、そういうことだったんだな~、
何か、今まで、分からなかったことが、繋がった瞬間に
わかった。
すごい! そっか~、そっかそっかそうなんだ。
何度もつぶやいた。
感動ものだった。
涙が溢れて、何日も止まらない。
いや、これ大げさじゃなくて、ほんとにそうなの。
全ての道はローマに通ず
じゃなくて、
全ての点は線になって、今に通ず
だね。
今、まだ若くて、人生が点だと思っている人、
半世紀を生きてみて。
長い?
いや、わりとすぐに来るよ。
20歳を過ぎると、人生の時間って自分が思っているより、
ずっとずっと早いから。
全てが繋がった時の驚きと感動を実感してほしいのです。
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