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点と線

更新日:1月18日


先日、来て下さったクライアントの方がおっしゃるのです。


「人生は点じゃなくて線だって言うけど、今という一瞬一瞬を生きているのだから、


点だと思う。だから人生は今っていう点でしかない」ってね。


まあ確かに、人は「今」しか生きてはいないのだから「点」だよね。


彼女は、まだ20年しか生きていないから、そう思うのも頷ける。


新しいこと、新しい場所、新しい人、色んな初めてがいっぱいあって、


まだまだ人生は続いて、終わりなんてないような気さえする。


今、若い人で生きるのが苦しいと思っている人は、終わりの無い苦しみが


永遠に続くような気がして、自分の人生から目をそむけたくなったりもする。


「点」か~


私も若い頃は人生は「点」だと思っていた。


「今」しかなかった。


「今が苦しい」「今が辛い」「今が嫌だ」「今が不幸だ」


あれ? 私の若い頃って良いことは無かったんかい?


まあそれは置いといて、ほんとに未来のことなんて考えなかった。


けれどけれど、自分が半世紀以上を生きて来た今、思うのは、


「人生って線だったんだ」ってこと。


思い出す。


あんなこと、こんなこと、あれがあって、これがあって、


あの人と出会って、この人と別れて、傷ついて、傷つけて、


泣いて笑って怒って…


その時は、その瞬間なので、点でしかなかったのだけれど、


それらが全部繋がって、「線」になっていた。


あ~、なるほどそうなってたんだな~、


あ~、そういうことだったんだな~、


何か、今まで、分からなかったことが、繋がった瞬間に


わかった。


すごい! そっか~、そっかそっかそうなんだ。


何度もつぶやいた。


感動ものだった。


涙が溢れて、何日も止まらない。


いや、これ大げさじゃなくて、ほんとにそうなの。


全ての道はローマに通ず


じゃなくて、


全ての点は線になって、今に通ず


だね。


今、まだ若くて、人生が点だと思っている人、


半世紀を生きてみて。


長い?


いや、わりとすぐに来るよ。


20歳を過ぎると、人生の時間って自分が思っているより、


ずっとずっと早いから。


全てが繋がった時の驚きと感動を実感してほしいのです。






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